スタッフコラムリレー【景色】

 
子どもを産んだとき、
もう以前の自分とは違った。
同じ地球で同じ街だけど、
見える景色が変わった。

私は私だけど、
「母親」という役割が感受性を変えた。

そして、30年過ぎて孫が生まれた。
すると、なんだかまた以前とは違う感覚がやってきた。
「祖母」という役割は、
古くて新しい世界のはじまりだった。
これまで広げていた視野を、
ぐっと狭めたくなった。
社会のために、ではなく、
家族のために在りたいと、気持ちが内側に向いた。

そして、若かりし頃
母親としてふできだった自分が出てきて
つぐないのような、
やり直しのような
捧げたいような、
過去と未来の線路の上でうろうろとしている。

親になった息子、娘、お婿、お嫁さんが
とても眩しい。
けなげで愛おしい
助けたい
でも口出ししすぎちゃいけない
必要なときに、
必要な手をスタンバイしておきたい、
元気でいたい
そう思うようになった。

孫がとにかく可愛い、
可愛くて写真や動画を見ると
とろけてしまう。
とろけきると、中毒になり、
また写真送ってとおねだりしてしまうし、
孫に会いたいとウズウズしてしまう。

(ビー玉でピタゴラスイッチごっこするのが
楽しい!)

齋藤麻紀子