「魔法の言葉」

授乳の間隔。
どのぐらい泣かせておくか。
嫌がってもどのぐらい
ベビーカーに乗る練習をするか。
どのベビーオイルを塗るか。
からだを洗う時石鹸を使うか。
どの病院にどのタイミングで受診するか。
どんな言葉で叱るか。
子育ては選択の連続。
誰の言うことを聞けば良いのか。
みんなどうやって決めているのか。
途方に暮れていた時、
小児科のおじいさん先生から
「なんでも実験と思ってやってみてごらん」
という言葉を頂いた。
それまで、
愛情をかけることを目指して
育児していたが、
「愛情」とか「母性」という言葉は
母として自信がない時の私にとっては、
重くて難しくて
つかみどころがなかった。
私は
「実験」というなんとも
一見冷たくも感じる言葉に
なんだかホッとしたのだ。
「試してみて
うまくいかなくても
その時間は決して無駄ではなくて
データが集まったと思えば良いこと。
反応を楽しみ、
めげずに次へ向かえばいい。」
という励ましを受け取った。
時には、感情もなく
ただ淡々と育児する時があってもいいんだよ、とも
言ってくれてるような気がした。
医療者から「個人差があるのでー」
って説明されると
ガッカリするし、
私が新生児訪問でその言葉を使うと、
お母さんたちは
やはりガッカリしていて、
私もガッカリする。
だから私は、
先生から頂いた言葉を使う。
「実験と思っていろいろ試してみましょう。
それでうまく行くなら
赤ちゃんに合ってるってことだから。」
するとお母さんをまとう何かが
ふんわりするのを感じる。
こうすべき、と
教えた時とは違う、
「そうか、
いろいろやってみればいいんだ」
先生よりも助産師よりも
目の前にいる
赤ちゃんが正解を教えてくれる。
そんな気づきが
お母さんとして成長させてくれます。
       スタッフ さいこ
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