Umiのいえは「産む・育つを応援します」を掲げた子育て支援の場です、が、
その専門職である助産師さんを応援しています。
命を迎える仕事、
女性が母になっていくことを導く人です。
その学び場をUmiのいえは作らせていただいてます。
こちらの助産塾、入門編だけは、一般のかたもご視聴いただけます。
ご興味のあるかた、ぜひ聴きにいらしてください。

「どうしたら女性が健康的に産み育てられるか」
これが助産師さんの核となるお仕事だと思います。
人の暮らしと身体と心に耳を傾け、
感覚を磨き
「待つ、寄り添う、力湧き立たせる」ことに丁寧に働く助産師が、
日本にはまだいます。
まだいますが、
いつまでいるとも限りません。
地域の助産院やクリニックは減り、分娩施設の集約化もじわじわとおきていて、生活圏で安心して自分らしく産む権利も地域によっては危ぶまれてきました。
多くの病院が混合病棟になり、「助産」のアイデンティティも揺らぎ苦しむ助産師さんも増えてきました。
手と心が配り切れず、産前も分娩時も、孤独にたえる人はたくさんいます。
初めての妊娠出産育児の道を、継続的に伴走してくれる助産師がなかなかいないのです。(仕組みもね)
また、災害時にライフラインが絶たれたときでも、手だけで産ませてあげられる実力をもつ助産師がいないと困りますし、
赤ちゃんのいのちをつなぐ育児にも、助産師の適切な支援が必要です。
子供たちが親になるかもしれない10年後20年後30年後、
出産を喜びと感じられる環境があるかどうか・・・。
この先の未来にも助産の灯火を絶やさずにいましょうよ。みんなで。
それは医療者と女性たちが共に声をだしていくべき大急ぎの社会問題です。
(関心のある女性は私に連絡くださいね。mother with midwife というグループあり。一般人のみよ)
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さて、この講座は私が長年歩いて出会ってきたベテラン助産師さんたちの、技と心得を後世に残したく企画しました。
職人技は、先輩の手元をみて時間を重ね修行していくものと思います。
しかしながら、
もう、そうもいっていられません。
まずは聴く。
聴いたら自分の修行プランがつくれるかも。
聴講だけでも、目が覚めるような学びがたくさん。
心にぼっと火がつきます。
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Umiのいえ助産塾:オンライン講座
「待つお産を守る・トータルでお産を担う助産師になる」
先輩助産師から聴く
<入門編><本講座>season2はじまります
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<入門講座>は、講師のライフストーリーとお人柄を感じる「はじめまして」の会をお届けします。
助産師ではない方も、どなたにもご視聴いただけます。
助産師学生さんは無料で招待します。(申し込み準備中)
まずは、「お産のしこみ」と「助産哲学」を聴いてください。
先輩の体験に基づく生きた言葉に出会えますよ!
<本講座>は定員10名。じっくりの4回連続講座。課題もあり、FB上で講師と受講生同士のシェアリングを通じ、学びや気づきを深めあっていきます。
講師は、これからの助産の道にメンターとなって応援してくださることでしょう。
背伸びをせず、はらをわって、本音で聴き語り考えあう場です。どうぞ、今一歩踏み出す力をつかみにいらしてください。
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入門講座は
(2つ日程あり。ご都合の良い日にご参加ください)
◆広島 田中敬子さん 10/28・11/3
「お産の魅力〜〈はいりん〉女性の身体が変わる瞬間〜」
◆沖縄 小森香織さん 10/29・11/3
「みてたらわかる」
◆福岡 信友智子さん 10/31・11/1
「わたしのガイドスピリットとは」
◆茨城 三宅はつえさん 10/27・11/7
「大いなるものに身をゆだねる他力本願と、
コツコツ地固め助産師の道」
◆札幌 高室典子さん 10/30・11/5
「産むのはあなた、育てるのはあなたと覚悟を決める。
気づきのチャンスを与えるのが助産師」
【全ての申し込みはこちらから】
https://uminoiemw.peatix.com/view
入門編のみお申込みのかたへ録画配信もあります。
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【講師陣のメッセージ】
◆小森香織さん
「みてたらわかる」
お産は野性にもどる体験。頭で考えていたら、赤ちゃんは外に出てこない。私は産婦さんの邪魔をしないよう息をひそめていると、仙骨がぽこって笑うときがくる。いい声が出てくる、いよいよ産むむ体勢にはいるとき、「入った!よしよし、きたきた、その波がきた!」その人の内側からぼわ~~って何かがあふれてくる。それはたぶん宇宙に漂うような時間。
私は、この時を待っている。ここに案内したい。ここに産婦さんがたどり着けるよう道案内したい。ここから先は、この人は一人で行ける。赤ちゃんと一緒に行ける。しっかり見守ってるよ。あなたなら行けるよと祈る。
女性のその変化をどんどん助産師は受け取っていく。その共同作業が命がけで楽しい。
私は、住む土地ならではの女性の暮らしと身体にあわせた助産を探求してきた。私は私の時代の女性たちを支えてきた。私とこれからの若い助産師が支える女性は違う。もう身体も違うし、気持ちも違う、おかれている社会も違う。若い助産師さんたちは、今の人を支えるというタイミングで助産師としてうまれてきている。まったく別のものを支えるアイディアを、あなたたちがこれから作り出していくんだけれど、「昔はどうしていたのか」「本来産める身体はどうやってつくられてきたか」を聴くことが、もし今に活かせるなら、喜んでお話したい。
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◆田中敬子さん
「お産の魅力〜<はいりん>女性の身体が変わる瞬間〜」
私は産婦さんのそばにいながら、できるだけ一人にしてあげます。
「幸せホルモンの出る7つの法則」を守って、とにかく産む人の邪魔をしない、その人の気持ちや環境の邪魔をしないようにいます。
彼女の身体に耳を傾けていたら、赤ちゃんの後頭結節が、お母さんの恥骨と尾骨を通過する音を感じます。
すると、とたんに会陰が変わる。会陰はグッと伸びだす。あとは流れに任せる。
その流れにのれた女性が赤ちゃんを抱き抱えた時の輝き、それはとても神秘的で至福な時。
女性の力を信じることが、私の助産の道です。
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◆高室典子さん
「産むのはあなた、育てるのはあなたと覚悟を決める。
気づきのチャンスを与えるのが助産師」
人が変わっていくのがみえる。
妊婦さんが、今まで娘として甘えてばかりだったのに、もうちょっとしっかりしなくちゃという意識がめばえて、だんだんと顔つきが変わってくる。
生んだ後のお母さんの顔になる瞬間、赤ちゃんに向ける笑顔、家族に向ける笑顔が好き。
絆ができているなあと思う瞬間に、私の心もしあわせで満ちていく。
若いころは、病院の中でも地域でも、産婆さんにいろいろ仕事をみせてもらった。
ある日、自宅出産のお供についていくと、産婦さんの顔をみるなり、産婆さんは「まだ生まれないっしょ」と、靴もぬがずに帰ってしまった。そして、そろそろかなあとまた戻ってきて分娩の支度をしたら、赤ちゃんがつるりと生まれる。
なんでわかるんだろう??という疑問が糧になった。若いころにはわからなかったことも、今ならわかる。その人の最初から関わっていると、ちょっとした変化がわかっていくる。
その積み重ねで、「まだ生まれないっしょ」の感がつかめてくる。
経験の積み重ねに裏打ちされたエビデンスがあるから、だから「あ、こうしようとか」「これは変だ」と判断ができ。
妊婦健診から、その人の全身をみる。心も身体も全部みて、その人に寄り添わなければみえない部分がある。
その中に、どうもこうも、心の中でもやもやする予感さえ出てくる。その妊婦さんと肚の底で繋がらないような、この人を助けるのは自分の役割かどうかも、肚でわかってくるようになる。
入ったものは出てくる、だから産前が大事。その人を知るってことがとても大事。
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◆三宅はつえさん
「大いなるものに身をゆだねる他力本願と、コツコツ地固め助産師の道」
女性の美しい真珠の涙をみたことがある。
生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしたママの大きいなまんまるの目から真珠のような涙がはらはらはらとこぼれおちた。
痛い痛いと苦しんでいた人が、やがて花が咲くような笑顔をみせてくれる。お産の山のてっぺんには、そういう美しい景色に出会うこともある。
それは生まれるときも、赤ちゃんの死を迎えるときも同じ。
助産師は、その人と一緒に山を登り、遭難しないようにそばにいる仕事です。よきガイドになるには、たくさんたくさん良きものをみることが大切です。
私は自然に身を任せて、ご縁に導かれて働いてきた。
病院、助産院、自宅出産、新生児訪問、クリニック。施設でも地域でも助産はチーム医療。周りの人の事も、助産師をめぐる制度のことも、理解を怠らず、職能団体を維持することが大事です。それが専門職として社会に認知されること。
やりたい仕事をのびのびするために、足固めとはなにかを、これまでの経験からお話します。
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◆信友智子さん
「わたしのガイドスピリットとは」
17歳のある日、私は助産師である母の手伝いに入った。
産室は言葉にならない空気。
ふたりの間にある絶妙な信頼関係。
産婦さんが陣痛の波に呼吸をしてがんばっている。
その人に「さあ、がんばなさい」と添い遂げる母の姿。
ドゥルンと生まれる赤ちゃん。
汗いっぱいお産している女性が私に向けてくれたありがとうの笑顔。泣きそうだった。
そう、私はのっけからお産の本質の美味しいところ、本物のバニラビーンズが入ったバニラアイスを食べちゃったような衝撃。
そこにある関係性の在り方が私の原点。
生まれる・死ぬという場を実体験する前提なく、医学や看護学・助産学はスタートする。
いつも机上の本から想像しながら勉強する。
そしてやっと現場に出てみると、なんだか違和感半端ない!
看護大学時代から心はアトピー状態。
いつも「??」の連続。生理的なお産って何?どうして時間かかるの人間のお産って?胎盤無視してない? 安全が助産師のゴールなの?
イギリス留学したときに私の疑問は「クリティカルシンキング」っていう事だと知った。いつも、疑問をもつ。それが私のいのちへのこだわり。
助産師は、分娩の経過にいて、ただその良し悪しをみるのが仕事じゃない。
安産も難産もお産はその人のもの。
その人が、お産をどう受け止めていくのかを、一緒に感じるもの。しかも長期的に。
with woman その意味の奥にたどり着いたとき、助産師の感応力が花開く。