コロナ時代の性を本音で語るオンライントークリレー@2020世界性の健康デー 開催報告

9/4・5・6 コロナ時代の性を本音で語るオンライントークリレー@2020世界性の健康デー ご参加の皆さま、ありがとうございました。

 

≪≪自分がどのタイミングで、どんな姿で、どんなふうに生きるかは自分で決める。≫≫
≪カミングアウトする人も、される人にも、必要なやさしい時間が織られますように≫≫ 



9/4・5・6 コロナ時代の性を本音で語るオンライントークリレー@2020世界性の健康デー
ご参加の皆さま、ありがとうございました。
とても感慨深い時間でした。
初日の4日は、「自分の性をいきる。カミングアウトと家族」というテーマ。
登壇者のお話に、進行役の私も、ときおり胸が熱くなりました。
泣きそうでした。
(イベント詳細、登壇者紹介は下のほうにおきますね)

性の違和感を持つ人が、カミングアウトして、本来の自分を生きだすこと。私は、これまで実際にその報告を友人からもらったときに、友人があまりにも輝いていたので、「すごい!カッコいい!」って思った。私はとこかで開拓者のような彼、彼女たちを尊敬していたんだ。無意識にね。(これもやっかいな私のモノサシ)
でも、そうじゃない。明らかにするのも、しないのも、グレーにしておくのも、そのタイミングも、すべて、その人にとってのよき時によき形ででいい。
「生き方は自分で決める」。
すべてにおいてこれにつきると、また確信した。
 今回皆さんのお話を聴いて、まだまだ「性」のことで就職活動も職場でも、苦痛や不便がある現実を知り、もっともっと理解が広まることが大事だと思った。
そして、カミングアウトする側ではなく、される側についてのお話もあり、今回、両方の視点に思いを馳せることができた。
 どんなことでも「話す」と「受け入れる」ことは、簡単じゃない。その心模様に寄り添える自分でいたいと思う。
(齋藤麻紀子)


【参加者の皆さまからの感想です】
●貴重なお話をありがとうございました。何を望んでいるかは、本当に人によって違うので、よかれと思っての行動が裏目に出ることも。その時にそこで終わるのではなく、お互いの対話ができる環境を築いていきたいと思いました。
●貴重なお話ありがとうございます。日本の枠組の手強さを感じました。自由意志を尊重できる大人が必要です。十人十色、全部必要な人って。
●これから地域で性教育の活動をしていくのに、勉強したいと思い参加しました。LGBTの当事者の方のお話を聞く機会が初めてだったので、自分の性への気づき、カミングアウトまでの葛藤やとまどいなど実際に知ることができました。
●”生の声、それぞれの方の人生と思いを拝聴させて頂き、性に関わる専門家として私の枠組み等も見つめる事ができました。
命の先生として小中学生に話しをする機会もあるので、性の枠組みや境界線を意識して伝える内容を考えて行きたいと思います。
●LGBTの方々の思いに触れることができて本当に良かったです。私は発達障害当事者ですが、もっともっと多様性が認められる社会であってほしいなと思いました。
●実際に当事者(この言葉もあまり好きではないのですが…)の方のお話を聞けてとても勉強になりました。「否定の反応はチャンス」「自分だけ特別に扱われる、仲間外れにされる方がつらい」「ほどよい距離感も大事」「子供も説明をのぞんでいる」「気になることをとにかく発すること、とにかく興味をもつこと」「日本は枠にはめていく教育」たくさんキーワードがあったと思いますが、自分なりに考えて、周りや子供たちにきちんと自分の考えを説明できるようになりたいと思います。お話を伺って、マザーテレサの言葉の「愛の反対は無関心」も思い出しました。 今回は予定があり、初日しか参加できないのが残念でなりません…またお話を伺える機会があると嬉しいです。
●助産師です。性教育も、小学校中学、高校、支援学校などやらせてもらってます。今回、このテーマに参加したのは、私の子供がトランスジェンダーで、私自身も、セクシャリティ無しの人間です。私も子供3人産みましたが、離婚はせず、してもしなくても変わりないので、そのまま、仲良しです。カミングアウトってなんでしょうね。あまりに型にはめてしまった結果、ギャップが怖いんですかね。自分の子が幸せになれるように見守ったり、後方支援できればいいのにね。親としては。
いろいろ話が聞けて良かったです。ありがとうございました”
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【日時】2020年9月4日(金)20:00~21:30
【テーマ】「自分の性を生きる。カミングアウトと家族」
自分の性に生きるときめたとき、どうやって、家族に話した?
友達、職場の人、恋人、どんなタイミングで、どう話した? 
それは、人によって、家族によって、道のりもやり方は十人十色。
この会では、自分にとことん向き合って生きてきたゲスト数名の経験談と、
性の外来 産婦人科医早乙女智子さんによる、これまで対話したケースからのお話です。
性について、オープンにしていいよという時代がやってきても、
そうそう簡単ではないこと、生きづらさ、伝わりにくさ、
メディアからのイメージと現実のギャップもあり、そんな困った実際と、Happyなことも、
どんな話が出てくるか、ぜひ耳を傾け、話せる人は挙手してディスカッションに参加も歓迎です。聴きたいこと、話してほしいこと、悩んでいることを申込みと共に、事前によせていただけたら、時間ゆるすがぎり、お応えするかも!
【ゲスト】
★浦野澄人さん
1991年生まれ。横浜歯科技術専門学校卒業後、歯科技工士として6年勤める。現在心機一転して飲食店勤務中。‪体は女性で生まれ、心は男性というセクシャリティ。FTMとして2014年〜ホルモン治療開始・2015年に胸オペ。2020年子宮卵巣摘出予定。‬
‪自身が学生時代悩み、相談できる場所・人が居なかったことからこの会が生まれました!セクシャリティ不問なのでぜひ聴きに来て下さい♪‬
★田中 彩さん
1986年生まれ。大学在学中に治療を始め男性から女性に生活をシフトし、卒業後は大手印刷メーカーでSE、後に外資アパレル企業で在庫管理を経験。心労により躁うつ病を発症し休職中。2011年タイで性別適合手術、2017年には声帯手術を受ける。15年近く家族と私がつかず離れつ葛藤を重ねながら来ました。今年ようやく受け入れられ始めるまでを、皆さまと共有できたらと思います。
★池 アーサーさん
FTMでホルモン注射を受けていますが、手術は受けていません。カミングアウトしたものの、両親は女の人だと思ったまま。仕事に就くに当たっては、男の人として働きたいと伝えています。これからも暫くは戸籍、女性のまま過ごすと思います。それでも男なんです。不一致のままで生きるのは罪ですか?
【メインスピーカー:早乙女智子】 
医療法人倖生会身原病院、神奈川県立足柄上病院非常勤。公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター研究員 。「一般社団法人 性と健康を考える女性専門家の会」代表理事、厚生労働省社会保障審議会人口部会委員、厚生労働省エイズ、性感染症小委員会委員、消費者庁消費者安全調査委員会専門委員、公益社団法人ジョイセフ理事。
所属学会:日本産科婦人科学会専門医、日本性科学会副理事長・認定セックスセラピスト、日本生命倫理学会評議員、世界性の健康学会(WAS)学術委員
【進行役】 齋藤麻紀子 NPO法人Umiのいえ代表